1. 電磁開閉器ってなに?
電磁開閉器(でんじかいへいき)とは、電磁接触器とサーマルリレーを組み合わせた電気制御機器のこと。モーターの起動・停止や過負荷保護を自動で行える便利な装置で、「マグネットスイッチ」とも呼ばれています。
2. どうして使うの?
モーターなどの電気機器を直接操作するには大きな電流を扱う必要があり、危険も伴います。そこで登場するのが電磁開閉器。スイッチやタイマー、センサーなどから弱い電気信号でモーターを安全にオン・オフできるようになります。
さらに、電気を流しすぎたときにはサーマルリレーが異常を検知して自動停止してくれるので、安全性もバッチリです。
3. 電磁開閉器の構成はこの2つ!
- ① 電磁接触器(マグネットコンタクタ)
→ コイルに電気を流すと接点が閉じて、電気が流れるようになるスイッチ機構。 - ② サーマルリレー
→ モーターなどに過電流(熱)が流れたときに、回路を遮断して機器を保護。
この2つがセットになっていることで、電源のオン・オフだけでなく異常時の安全確保までできるんです。
4. どうやって動くの?
電磁開閉器の動作はざっくりこんな流れです:
- 操作ボタンやタイマーからの信号でコイルに電流が流れる
- 電磁接触器の接点が閉じて、主回路に電気が流れモーターが起動
- もし過負荷が発生したらサーマルリレーが動作してコイルの電気を止める
- 接点が開き、主回路の電気が止まってモーター停止!
とっても合理的で、安全第一の構造になっています。
5. よく使われるシーン
- 工場のモーター制御(ポンプ・ファン・コンベアなど)
- 冷凍機や空調設備
- 自動制御システム(タイマー、センサー連動)
特に3相モーターを使うような設備では、必ずといっていいほど電磁開閉器が使われています。
6. メリットと注意点
メリット
- 高電圧・大電流のオン・オフを安全に操作できる
- 過負荷保護も自動で行える
- タイマーや押しボタンなどで簡単に操作が可能
注意点
- 電磁接触器のコイル定格電圧を間違えると動かない
- サーマルリレーが復旧してもリセット操作を忘れずに
7. まとめ
電磁開閉器は、電磁接触器とサーマルリレーが一体となったモーター制御の頼れる味方です。
電気工事や制御盤の中で見かけたら、「あ、マグネットスイッチだな」と思い出してくださいね。