AWG⇔mm²換算ツール【AWG番号から直径・断面積・近いJISサイズを計算】
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このページは AWGとmm²(ミリスケア)を相互に換算できる無料の計算ツール です。会員登録もログインも不要で、AWG番号から導体の直径(mm)・断面積(mm²)・近いJIS規格サイズ を、逆に 断面積(mm²)から最も近いAWG番号 を求められます。早見表の値を写しているのではなく、AWGの定義式から計算しているので、表に載っていない番号でも同じ精度で答えが出ます。海外メーカーのセンサやサーボのスペックシートを読むとき、スマホからも使えるよう作っています。
📐 AWG⇔mm²換算ツール
※ この計算結果はあくまで参考値です。「近いJIS規格サイズ」は日本の電線サイズのうち近いものを示すだけで、AWGと一対一で対応するものではありません。許容電流はこのツールでは扱っていません(電線の種類と敷設条件で変わるため、メーカーのカタログで確認してください)。
AWGは「断面積を決めた規格」ではなく「直径を等比で刻んだ規格」
AWG(American Wire Gauge)はアメリカで使われている電線の太さの規格で、番号が小さいほど太いのが最大の特徴です。太い側はAWG 1の上に 1/0・2/0・3/0・4/0 と続き、細い側はAWG 40まで規定されています。
日本のmm²は「導体の断面積」をそのまま数字にしていますが、AWGの番号体系は次のように決められています。
- AWG 4/0 の直径 = 0.4600インチ(11.684mm)
- AWG 36 の直径 = 0.0050インチ(0.127mm)
- この2点の間を 39段の等比数列 で割る(直径比は 0.46 ÷ 0.005 = 92倍)
つまりAWGが決めているのは直径で、断面積は後からついてくる値です。だからAWG 18が0.823mm²、AWG 12が3.31mm²といった半端な数字になります。日本のmm²が 0.75 / 1.25 / 2.0 とキリのいい断面積を先に決めているのと発想が逆で、これが一対一対応しない根本原因です。背景と早見表は AWG↔mm²変換表【AWGとミリスケアの対応・換算早見表】 にまとめています。
このツールが使っている定義式
上の定義をそのまま式にすると、AWG番号 n から直径と断面積が求まります。
直径 d(mm) = 0.127 × 92((36 − n) / 39)
断面積 A(mm²) = π ×(d ÷ 2)2
4/0・3/0・2/0・1/0 は、それぞれ n = −3、−2、−1、0 として計算します。逆に断面積からAWG番号を求めるときは、直径に直してから対数で戻します。
AWG番号 n = 36 − 39 × log92( d ÷ 0.127 )(d はmm。d = 2 × √(A ÷ π))
このツールはこの2本の式だけで計算していて、結果の下に式と代入した数字を表示します。手計算やスプレッドシートの検算に使えます。
番号の差は、そのまま断面積の倍率になる
等比数列なので、番号が何番違うかで断面積の比が決まります。定義式から計算した値がこちらです。
| 番号の差 | 断面積の比(実計算値) | 覚え方 |
|---|---|---|
| 1番違い | 1.261倍 | 約1.26倍(約26%) |
| 3番違い | 2.005倍 | ほぼ2倍 |
| 6番違い | 4.020倍 | 約4倍 |
| 10番違い | 10.164倍 | 約10倍 |
とくに「3番違うと断面積が約2倍」は誤差0.25%で成り立つので、ツールが使えない場所でも当たりがつきます。AWG 22(0.326mm²)を覚えていればAWG 19は約0.65mm²、AWG 16は約1.3mm²と降りていけます。
2つのタブの使い分け
- AWG→直径・断面積:スペックシートに「AWG 22」と書かれているときに使います。導体の直径(mm)・断面積(mm²)と、近いJIS規格サイズが出ます。直径と断面積を混同すると太さを大幅に見誤るので、比較するときは断面積どうしで突き合わせてください(直径が2倍なら断面積は4倍です)
- mm²→AWG:国内で使っている電線を「AWGでいうといくつ相当か」に直すときに使います。海外向けの装置仕様書に電線サイズを書く場面ですね。最も近いAWGに加えて、1つ太い側・1つ細い側の候補も断面積つきで並べます
AWG 4/0 より太い導体は北米では kcmil(キロサーキュラーミル。旧称MCM)という別単位になるため、このツールの範囲は AWG 4/0〜40 としています。断面積が 4/0 を超える値を入れたときは、範囲外として計算を止めます。
JIS規格のmm²に置き換えるときの注意
結果に出る「近いJIS規格サイズ」は、日本の電線サイズのうち断面積が近いものを示しているだけで、同じ太さを意味しません。たとえばAWG 18の0.823mm²は、JISの0.75mm²と1.25mm²の中間に落ちます。0.75mm²を選ぶと元のケーブルより約9%細くなります。
そのため、海外機器のケーブル仕様を国内の電線に置き換えるときは、許容電流・電圧降下の観点から「一つ太い側に切り上げる」のが基本です。AWG 18 → 0.75mm² ではなく 1.25mm² を選ぶ、という判断ですね。
逆に、電流を評価する段階では細い側に倒します。AWGの断面積は近いJISサイズにわずかに届かない番号が多く、丸めた断面積で許容電流表を引くと区分が1つ上になって過大評価になるためです。AWG 12(3.31mm²)を3.5sq扱いする、AWG 6(13.3mm²)を14sq扱いする、といったケースが該当します。電流を評価するときは細い側、電線を発注するときは太い側と使い分ければ、どちらも安全側に倒れます。置き換え後のJIS電線で電流を確認するなら 許容電流計算ツール【電線サイズ選定・確認】|負荷電流から電線サイズを計算 を使ってください。
電線そのものの種類(IV・KIV・VVFなど)と許容温度の違いを整理したい場合は 【第二種電気工事士】電線・ケーブルの種類と許容温度まとめ|IV/VVF/CV もどうぞ。
AWGとmm²、どちらの規格が「世界標準」か
AWG表記に出会う回数が増えると「電線の太さの世界標準はAWGで、mm²は日本のローカルな呼び方」という印象を持ちやすいのですが、立場はむしろ逆です。
このツールの計算結果は有効4桁で表示します(早見表の代表値より1桁細かく出ます)。
AWGはアメリカの規格で、各サイズの公称直径と断面積を定めているのは ASTM B258 です。このツールが使っている「両端を決めて間を等比で割る」という考え方も、この寸法規格の体系に属します。これに対して、導体サイズを断面積(mm²)で規定する国際規格が IEC 60228 です。日本はJIS、欧州は欧州側の規格という形で拠る規格は別ですが、いずれも断面積で電線を呼ぶ体系です。
ここで挙げた規格名は「AWGの寸法を規定しているのが ASTM B258」「断面積で規定する国際規格が IEC 60228」という対応関係までの話です。実際に使う電線がどの規格に適合しているかは、電線の種類ごとにメーカーのカタログで確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1:直径と断面積はどうやって計算していますか?
A:AWG 4/0の直径 0.4600インチ(11.684mm)と、AWG 36の直径 0.0050インチ(0.127mm)の間を39段の等比数列で刻むというAWGの定義から計算しています。直径は 0.127 × 92の((36 − AWG) ÷ 39)乗、断面積は π ×(直径 ÷ 2)の2乗です。早見表の値を転記していないので、表に載っていない番号でも同じ式で求まります。
Q2:4/0・3/0・2/0・1/0 はどう入力しますか?
A:ツールのプルダウンから選んでください。計算のうえでは 4/0 を −3、3/0 を −2、2/0 を −1、1/0 を 0 として式に入れています。番号が小さいほど太いという関係を、そのまま負の数まで延長した扱いです。
Q3:出てきた「近いJIS規格サイズ」にそのまま置き換えてよいですか?
A:AWGとmm²は完全に一致しないため、近いサイズをそのまま採用せず安全側(太い方)を選ぶのが基本です。断面積が近いJISの値にわずかに届かない番号では、近いJISに丸めた断面積で許容電流を見ると過大評価になります。置き換えるサイズを決めたあとで、許容電流と電圧降下を確認してください。
Q4:許容電流(何A流せるか)は出ませんか?
A:このツールでは出していません。電線に流せる電流は導体の断面積だけでなく、電線の種類と敷設条件で決まるためです。AWG表記のUL電線は電気設備の技術基準の解釈 第146条の許容電流表(146-2表)の対象に入らず、置き換え先のKIVなど国内規格の電線についても、許容電流はメーカーのカタログの値を使います。
まとめ
AWGは直径を等比で刻んだ規格なので、断面積は半端な値になります。このツールは早見表を写すのではなく定義式から計算しているため、表に載っていない番号や中間の断面積でも答えが出ます。JIS規格に置き換えるときは太い側を選び、許容電流と電圧降下は置き換え後のサイズで確認する——この順番だけ守れば、スペックシートのAWG表記で手が止まることはなくなります。
