iQ-R の A/D 変換ユニット R60AD4 の設定手順|入力レンジ・平均処理・スケーリング・アラーム・断線検出【三菱PLC】
R60AD4 は、MELSEC iQ-R(三菱電機の PLC のシリーズ)の A/D 変換ユニットです。A/D 変換は、センサなどから来る電圧や電流(アナログ信号)を、PLC で扱える数値(デジタル値)に変えることです。R60AD4 は4チャンネル(4つの入力口)で、電圧と電流のどちらも受けられます。
使うときは、チャンネルごとに入力レンジを選び、必要に応じて平均処理・スケーリング・警報・断線の監視を設定します。この記事では、GX Works3 のユニットパラメータで何をどこで設定するかを、取説のページ付きで整理します。
この記事で分かること:
- R60AD4 の基本仕様(変換速度・分解能・精度)
- 装着から運転までの6つの手順
- ユニットパラメータの4区分と、それぞれで設定する項目
- 入力レンジ・A/D 変換許可/禁止・平均処理の選び方
- スケーリング・プロセスアラーム・レートアラーム・入力信号異常検出の設定
- よく使う入出力信号(X/Y)とバッファメモリのアドレス
※この記事の仕様は、三菱電機の「MELSEC iQ-R A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル」のスタートアップ編と応用編に書かれている範囲だけで書いています。本文の「p.xx」はマニュアルの印刷ページです。対象は R60AD4 で、Q互換モードや他のユニット、他社の PLC は扱いません。X/Y の番号は、A/D 変換ユニットの先頭入出力番号を 0 にしたときの値です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.97)。バッファメモリのアドレス(Un\G○○)はユニットの中の番号です。数値は 2026年11月時点で確認した版によるもので、改版で変わることがあるため、お使いの取説名と版もあわせて確認してください。
R60AD4 とは|4ch・電圧/電流の A/D 変換ユニット
R60AD4 は、電圧入力と電流入力のどちらにも使える 4ch の A/D 変換ユニットです。変換したデジタル値は 16ビットの符号付きの数(−32768〜32767)として扱います(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.14・p.40〜42)。
| 項目 | R60AD4 の値 |
|---|---|
| アナログ入力 | 電圧・電流 |
| チャンネル数 | 4ch |
| 変換速度 | 80μs/ch |
| 精度(デジタル出力値の最大値に対して) | 25±5℃ で ±0.1%(32digit)、0〜55℃ で ±0.3%(96digit) |
| DC5V 内部消費電流 | 0.22A |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.14)
digit(ディジット)は、デジタル値の 1 の大きさのことです。分解能(デジタル値 1 あたりのアナログ量)は入力レンジで変わり、0〜10V なら 312.5μV、4〜20mA なら 500.0nA です。全レンジの値は後の「入力レンジ」の節の表にまとめます。
4-20mA・0-10V など、アナログ信号そのものの種類と使い分けはアナログ信号の種類まとめ|4-20mA・0-10V・熱電対・測温抵抗体の使い分けで解説しています。
DC5V 内部消費電流の 0.22A は、電源ユニットの容量を確かめるときに CPU やほかのユニットと合計します。合計はiQ-R 電源ユニットの容量計算ツール|DC5V 消費電流を合計して R61P・R64P などに収まるか判定【三菱PLC】で計算できます。
運転までの流れ|装着からプログラミングまでの6手順
取説の「運転までの手順」は、次の6段です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.20)。
| 手順 | やること | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | ユニットの装着 | ベースに R60AD4 を取り付ける |
| 2 | 配線 | センサなどのアナログ信号をつなぐ |
| 3 | ユニットの追加 | エンジニアリングツール(GX Works3)のプロジェクトに R60AD4 を追加する |
| 4 | パラメータ設定 | 入力レンジ・平均処理・スケーリングなどを設定する(この記事の中心) |
| 5 | オフセット・ゲイン設定 | ユーザレンジを使う場合のみ |
| 6 | プログラミング | 変換した値を使うプログラムを書く |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.20)
ユニットの追加
GX Works3 では、[ナビゲーションウィンドウ] → [パラメータ] → [ユニット情報] を右クリック → [新規ユニット追加] で R60AD4 を追加します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.31)。このときユニットラベルを使う設定にすると、「R60AD_1.」で始まるラベルが追加されます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.31〜32)。ラベルは、X/Y やバッファメモリに名前を付けて使えるようにしたものです。
パラメータを書き込んだら CPU リセットか電源 OFF→ON
パラメータは [オンライン] → [シーケンサへの書込み] で書き込みます。書き込んだだけでは反映されないので、CPU リセットまたは電源 OFF→ON をします(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.33)。
取説の運転例は、電源ユニット R61P・CPU ユニット R120CPU・R60AD4・入力ユニット RX10 の構成です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.29)。RX10 などの入出力ユニットの型式はiQ-R 入出力ユニットの型式早見表|RX・RY・RH の点数・電圧・シンク/ソース・応答時間・消費電流【三菱PLC】にまとめています。また、FB(ファンクションブロック)を使う場合は、別冊の「アナログ-ディジタル変換ユニット/ディジタル-アナログ変換ユニット FBリファレンス」を見ます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.29)。
ユニットパラメータの4区分|基本設定・応用設定・割込み設定・リフレッシュ設定
R60AD4 のユニットパラメータは、基本設定・応用設定・割込み設定・リフレッシュ設定の4つに分かれています。どれも [ナビゲーションウィンドウ] → [パラメータ] → [ユニット情報] → ユニット形名 から開きます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.81〜85)。
| 区分 | 開き方 | 設定する主な項目 |
|---|---|---|
| 基本設定 | [パラメータ] → [ユニット情報] → ユニット形名 → [基本設定] | レンジ切換え機能(入力レンジ設定) A/D変換許可/禁止設定機能 A/D変換方式(平均処理指定、平均時間/平均回数/移動平均/一次遅れフィルタ定数設定) |
| 応用設定 | … → [応用設定] | スケーリング設定 変換値シフト量 デジタルクリップ機能 警報出力機能(プロセスアラーム) 警報出力機能(レートアラーム) 入力信号異常検出機能 ロギング機能 オンラインユニット交換機能 |
| 割込み設定 | … → [割込み設定] | 割込み設定番号 No.1〜16 ごとの条件対象設定・条件対象チャンネル設定(0 で全CH指定)・割込み要因発生設定(割込み再発行要求あり/なし)・割込みポインタ。1ユニットあたり最大16点 |
| リフレッシュ設定 | … → [リフレッシュ設定] | リフレッシュ先(ユニットラベル/リフレッシュデータレジスタ(RD)/指定デバイス)と、リフレッシュタイミング(END命令実行時/指定プログラム実行時) |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16・p.20〜21・p.63・p.81〜85)
設定は、選択肢から選ぶ項目は [▼] で選び、数値の項目はダブルクリックして入力します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.81〜83)。この記事では、基本設定の3項目と、応用設定のうちスケーリング・警報出力・入力信号異常検出を扱います。
リフレッシュ設定|バッファメモリと CPU のデバイスをつなぐ
バッファメモリは、ユニットの中にあるデータの置き場所です。変換した値や設定値はここに入っています。リフレッシュは、バッファメモリの値と CPU 側のラベル・デバイスを自動で受け渡しする処理です。
- リフレッシュ先:ユニットラベル/リフレッシュデータレジスタ(RD)/指定デバイス
- リフレッシュタイミング:END命令実行時/指定プログラム実行時(リフレッシュグループ 1〜64)
- リフレッシュ処理時間(R60AD4、RCPU、リフレッシュ先がユニットラベルか RD の場合):読出し 20.65μs、書込み 12.22μs
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.84〜85)
リフレッシュを有効にすると、リフレッシュのタイミングでバッファメモリがリフレッシュ先の値で上書きされます。設定値を変えたいときは、バッファメモリではなくリフレッシュ先のラベルやデバイスのほうを書き換えます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.84)。
「END命令実行時」は、CPU が1回のスキャンの最後に行う END 処理のタイミングです。スキャンと END 処理の流れはPLC(シーケンサ)の処理の順番|スキャンの流れとEND処理・サービス処理をやさしく解説【MELSEC iQ-R】で解説しています。
入力レンジと A/D 変換許可/禁止|チャンネルごとに選ぶ
入力レンジは、そのチャンネルで受けるアナログ信号の範囲です。チャンネルごとに、つなぐセンサの出力に合わせて選びます。設定場所は [基本設定] のレンジ切換え機能(入力レンジ設定)です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16)。
R60AD4 で選べる入力レンジ
表のオフセット値は、デジタル出力値が 0 になるアナログ入力値、ゲイン値は 32000 になるアナログ入力値です。「出力の範囲」は、入力がレンジを超えたときにデジタル出力値が止まる端の値です。
| 入力レンジ | オフセット値(→0) | ゲイン値(→32000) | デジタル出力値 | 分解能 | 出力の範囲(範囲外の入力は端で固定) | 「CH1レンジ設定」の設定値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4〜20mA | 4mA | 20mA | 0〜32000 | 500.0nA | −768〜32767 | 0H |
| 0〜20mA | 0mA | 20mA | 0〜32000 | 625.0nA | −768〜32767 | 1H |
| 1〜5V | 1V | 5V | 0〜32000 | 125.0μV | −768〜32767 | 2H |
| 0〜5V | 0V | 5V | 0〜32000 | 156.3μV | −768〜32767 | 3H |
| −10〜10V | 0V | 10V | −32000〜32000 | 312.5μV | −32768〜32767 | 4H |
| 0〜10V | 0V | 10V | 0〜32000 | 312.5μV | −768〜32767 | 5H |
| 4〜20mA(拡張モード) | 4mA | 20mA | −8000〜32000 | 500.0nA | −8768〜32767 | AH |
| 1〜5V(拡張モード) | 1V | 5V | −8000〜32000 | 125.0μV | −8768〜32767 | BH |
| ユーザレンジ設定 | — | — | — | — | — | FH |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.40〜42、A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16・p.160)
拡張モードは下限側だけを広げたレンジで、上限側は広がりません(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.41〜42)。レンジを超える入力は、デジタル出力値が表の端の値で固定されます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.41)。また、実用範囲の外では分解能や精度が仕様の範囲に入らないことがあります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.40〜42)。ユーザレンジを使う場合は、運転までの流れの手順5でオフセット・ゲイン設定をします(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.20)。
レンジを切り換えるタイミング
- パラメータで入力レンジを変えたときは、書き込んだあと電源 OFF→ON または CPU リセットで切り換わります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16)
- バッファメモリの「CH1レンジ設定」(Un\G598) に表の設定値を書いて変えることもできます。範囲外の値はレンジ設定範囲エラー(190H)です。いま設定されているレンジは「CH1レンジ設定モニタ」(Un\G430) で確かめます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16・p.160)
- A/D 変換禁止のチャンネルは入力レンジを変更できません。先に A/D 変換許可にします(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16・p.160)
Un\G598 は、そのユニットのバッファメモリのアドレス 598 という意味です。
A/D 変換許可/禁止|使わない CH は禁止にする
A/D 変換許可/禁止設定は、チャンネルごとに A/D 変換をするかしないかを決める設定です。設定場所は [基本設定] → [A/D変換許可/禁止設定機能] で、バッファメモリでは「CH1A/D変換許可/禁止設定」(Un\G500) です。0=許可、1=禁止で、それ以外の値は禁止として扱われます。既定値は全チャンネル許可(0)です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16・p.141)。
使わないチャンネルを禁止にすると、変換周期が短くなります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16・p.141)。サンプリング周期は「変換速度(80μs)×変換許可のチャンネル数」で、たとえば 3ch を許可していれば 240μs です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.17)。
バッファメモリで変えた設定は、動作条件設定要求(Y9) を OFF→ON→OFF して有効にします(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.141)。
平均処理(A/D 変換方式)|サンプリング・時間平均・回数平均・移動平均・一次遅れ
平均処理は、変換した値のばらつき(ノイズによる細かな揺れ)を抑えるための処理です。取説では「A/D変換方式」と呼びます。設定場所は [基本設定] → [A/D変換方式] → "平均処理指定" → "平均時間/平均回数/移動平均/一次遅れフィルタ定数設定" です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.20)。
| 方式(Un\G501 の値) | どんな処理か | 設定できる範囲 |
|---|---|---|
| サンプリング処理(0・既定) | 順に A/D 変換して、そのままデジタル出力値に入れる | — |
| 時間平均(1) | 設定した時間だけ変換し、最大値と最小値を除いた合計を平均する。処理回数は「設定時間÷(変換許可のチャンネル数×変換速度)」で、小数点以下は切捨て。例:4ch・2ms なら 6回 | 2〜5000ms |
| 回数平均(2) | 設定した回数だけ変換し、最大値と最小値を除いて平均する。処理時間は「設定回数×(チャンネル数×変換速度)」。例:4ch・5回なら 1.6ms | 4〜62500回(最大と最小を除くので 4回以上) |
| 移動平均(3) | サンプリング周期ごとに、直近の指定回数分を平均する。サンプリングのたびに値が更新される | 2〜1000回 |
| 一次遅れフィルタ(4) | 設定した時定数で、急な変化(過渡ノイズ)をなだらかにする。時定数は「変換周期×一次遅れフィルタ定数」 | 1〜500倍 |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.17〜20・p.142)
方式はバッファメモリの「CH1平均処理指定」(Un\G501) に 0〜4 で入り、範囲外の値は 191H のエラーです(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.142)。時間・回数・倍率の設定値は「CH1平均時間/平均回数/移動平均/一次遅れフィルタ定数設定」(Un\G502) に入ります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.108)。
一次遅れフィルタの時定数の意味
時定数は、入力が変わったあと、デジタル出力値が変化後の値(定常値)の 63.2% に届くまでの時間です。取説の例では、0〜10V レンジで入力を 0V から 1V に変え、時定数を 40ms にすると、40ms 後に 63.2% に届きます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.19〜20)。時定数が大きいほど、定常値の 63.2% に届くまでの時間も長くなります。
平均処理の方式によって、後で説明するプロセスアラームを判定する周期も変わります。
スケーリング|デジタル値をユニットの中で工学値に換算する
スケーリングは、0〜32000 のようなデジタル値を、温度や圧力など現場で使う単位の値(工学値)に合わせた範囲へ換算する機能です。R60AD4 では、ユニットの中で換算でき、結果は「CH1デジタル演算値」(Un\G402) に入ります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21)。
設定場所と設定値
[応用設定] → [スケーリング設定] → "スケーリング有効/無効設定" を有効にし、"スケーリング上限値" と "スケーリング下限値" を入れます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21)。
| 項目 | バッファメモリ(CH1) | 設定できる範囲 | 既定値 |
|---|---|---|---|
| CH1スケーリング有効/無効設定 | Un\G504 | 0=有効、1=無効 | 1(無効) |
| CH1スケーリング上限値 | Un\G506 | −32000〜32000 | 0 |
| CH1スケーリング下限値 | Un\G508 | −32000〜32000 | 0 |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.108・p.144〜146)
上限値・下限値が範囲外のときはスケーリング設定範囲エラー(1A1H)です。また、取説には上限値と下限値の大小関係の条件があり、満たさないとスケーリング上下限値設定エラー(1A2H)になります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.145〜146)。条件そのものは取説の該当ページで確かめてください。既定値は上限・下限とも 0 なので、有効にするときは両方の値を入れます。
換算式
換算結果は小数点以下を四捨五入します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21)。
- 単極のレンジ(0〜20mA・4〜20mA・0〜10V・0〜5V・1〜5V・拡張モード・ユーザレンジ):DY=DX×(SH−SL)÷DMax+SL
- −10〜10V レンジ:DY=DX×(SH−SL)÷(DMax−DMin)+(SH+SL)÷2
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21)
式の DX はデジタル出力値、DY はスケーリング値(デジタル演算値)、DMax・DMin は使っている入力レンジのデジタル出力の最大値・最小値、SH はスケーリング上限値、SL はスケーリング下限値です。拡張モードは −8000〜32000 のうち、0〜32000 の範囲だけがスケーリングの換算の対象です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21)。
取説の換算例
| 入力レンジ | 上限値/下限値 | 換算結果 |
|---|---|---|
| 0〜5V | 20000/4000 | 0V→4000、5V→20000 |
| −10〜10V | 20000/4000 | −10V→4000、0V→12000、10V→20000 |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.22)
スケーリングの注意
- 上限値・下限値を分解能より細かく設定しても、分解能は上がりません(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21・p.23)
- 下限値のほうを大きく設定すると、負の傾きで換算できます(入力が増えるほど換算値が減る)(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21・p.23)
- デジタルクリップ機能と一緒に使うと、クリップした後の値を換算します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.21・p.23)
4-20mA の値がデジタル値でいくつになり、工学値でいくつになるかを手早く確かめたいときはアナログスケーリング計算ツール【4-20mA⇔デジタル値⇔工学値】|PLCのスケーリングを一発換算が使えます。ユニットのスケーリング機能を使わずに、ラダーで工学値に換算する回路の作り方は【GX Works3】アナログ入力のスケーリング回路|4-20mAを工学値に変換する実例で扱っています。
警報出力|プロセスアラームとレートアラーム
警報出力機能には、値が上下の限度を超えたかを見るプロセスアラームと、値の変化の速さを見るレートアラームの2種類があります。プロセスアラームはデジタル演算値を、レートアラームはデジタル出力値を監視します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.33〜38)。
プロセスアラーム|デジタル演算値を4つの値で監視
設定場所は [応用設定] → [警報出力機能(プロセスアラーム)] → "警報出力設定(プロセスアラーム)" を許可にし、上上限値・上下限値・下上限値・下下限値を入れます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34)。
| 項目 | バッファメモリ(CH1) | 設定できる範囲 | 既定値 |
|---|---|---|---|
| CH1警報出力設定(プロセスアラーム) | Un\G512 | — | 1(禁止) |
| CH1プロセスアラーム上上限値 | Un\G514 | −32768〜32767 | 0 |
| CH1プロセスアラーム上下限値 | Un\G516 | −32768〜32767 | 0 |
| CH1プロセスアラーム下上限値 | Un\G518 | −32768〜32767 | 0 |
| CH1プロセスアラーム下下限値 | Un\G520 | −32768〜32767 | 0 |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34〜35・p.108〜109)
取説には4つの値の大小関係の条件があり、満たさないとプロセスアラーム上下限値設定範囲エラーになります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34〜35)。条件は取説の該当ページで確かめてください。
警報が出るとき:デジタル演算値が上上限値以上、または下下限値以下になると、次のようになります。警報が出ても A/D 変換は続きます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34)。
- 「警報出力フラグ(プロセスアラーム上限)」(Un\G36) または「(下限)」(Un\G37) の、そのチャンネルのビットが 1 になる
- 警報出力信号(X8) が ON になる
- ALM LED が点灯する
- 「最新アラームコード」(Un\G2) にアラームコードが入る
警報が消えるとき:上限側は上下限値未満に、下限側は下上限値より大きくなると、そのビットが 0 に戻ります。Un\G36・Un\G37 のビットが全部 0 に戻ると、X8 が OFF し ALM LED が消えます。アラームコードは残るので、ビットが全部 0 に戻ったあとでエラークリア要求(YF) を OFF→ON→OFF します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34)。
判定する周期:時間平均では設定した平均時間ごと、回数平均では平均回数ごと、サンプリング処理・移動平均・一次遅れフィルタではサンプリング周期ごとです(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34)。
プロセスアラームが見ているのは、デジタルクリップ・スケーリング・変換値シフト・差分変換の処理を経た「デジタル演算値」です。スケーリングを使っているなら、4つの値もスケーリング後の値で決めます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.34)。
レートアラーム|デジタル出力値の変化率を監視
設定場所は [応用設定] → [警報出力機能(レートアラーム)] → "警報出力設定(レートアラーム)" を許可にし、"レートアラーム警報検出周期設定" と上限値・下限値を入れます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.38)。
| 項目 | バッファメモリ(CH1) | 設定できる範囲 | 既定値 |
|---|---|---|---|
| CH1警報出力設定(レートアラーム) | Un\G513 | — | 1 |
| CH1レートアラーム警報検出周期設定 | Un\G522 | 1〜32000(倍) | 0 |
| CH1レートアラーム上限値 | Un\G524 | −3276.8〜3276.7%(0.1%単位) | 0 |
| CH1レートアラーム下限値 | Un\G526 | −3276.8〜3276.7%(0.1%単位) | 0 |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.36・p.38・p.109・p.151〜152)
- 検出周期は「設定値×変換周期」です。例:3ch を許可して 5倍なら、80μs×3×5=1200μs。範囲外の設定値は 1B9H のエラーです(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.36・p.38)
- 上限値・下限値は、デジタル出力値の最大値 32000 に対する比率を 0.1% 単位で入れます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.38・p.152)
- 取説には上限値と下限値の大小関係の条件があり、満たさないと 1BAH のエラーになります。既定値が 0 のままなので、上限値・下限値を設定します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.38・p.152)
- 判定に使う値(digit)は「(上限値または下限値)÷1000×32000」で、小数点以下は切捨てです。例:250(25.0%)なら 8000digit(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.37)
- 検出したときのフラグは「警報出力フラグ(レートアラーム上限)」(Un\G38)・「(下限)」(Un\G39) です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.36)
警報出力信号 X8
X8 は、プロセスアラームとレートアラームのどちらかを検出すると ON します。全チャンネルで警報出力機能が無効なら、X8 は常に OFF です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.98)。どちらの警報かは、Un\G36〜Un\G39 のフラグで見分けます。
入力信号異常検出(簡易断線検出)|上下限・下限・上限の検出と、拡張モードで使える簡易断線検出
入力信号異常検出は、アナログ入力値が決めた範囲から外れたことを知らせる機能です。断線の検出(簡易断線検出)もこの機能の中にあります。設定場所は [応用設定] → [入力信号異常検出機能] → "入力信号異常検出設定"(検出方式)→ "入力信号異常検出設定値" です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.43)。
検出方式は5種類
| 「CH1入力信号異常検出設定」(Un\G528) の値 | 検出方式 | 異常と判定する条件 |
|---|---|---|
| 0 | 無効 | — |
| 1 | 上下限検出 | アナログ入力値が上限値以上、または下限値以下 |
| 2 | 下限検出 | アナログ入力値が下限値以下 |
| 3 | 上限検出 | アナログ入力値が上限値以上 |
| 4 | 簡易断線検出 | 4〜20mA(拡張モード):アナログ入力値 2mA が判定の値 1〜5V(拡張モード):アナログ入力値 0.5V が判定の値 (条件の向きは取説 p.40 の表で確認) |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.40・p.152〜153)
簡易断線検出を使えるのは、入力レンジが拡張モード(4〜20mA(拡張モード)・1〜5V(拡張モード))のときだけです。簡易断線検出のときは、次の「入力信号異常検出設定値」(Un\G529) は使われません(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.40)。
上限値・下限値は設定値(%)から決まる
上下限検出・下限検出・上限検出では、「CH1入力信号異常検出設定値」(Un\G529) に 0〜250(0.0〜25.0%、0.1%単位)を入れます。範囲外は 1C1H のエラーです(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.43・p.154)。上限値と下限値は次の式で決まります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.42・p.154)。
- 上限値=ゲイン値+(ゲイン値−オフセット値)×設定値÷1000
- 下限値=レンジの下限値−(ゲイン値−オフセット値)×設定値÷1000
| 入力レンジ | レンジの下限値 | オフセット値 | ゲイン値 |
|---|---|---|---|
| 0〜10V | 0V | 0V | 10V |
| 0〜5V | 0V | 0V | 5V |
| 1〜5V | 1V | 1V | 5V |
| −10〜10V | −10V | 0V | 10V |
| 0〜20mA | 0mA | 0mA | 20mA |
| 4〜20mA | 4mA | 4mA | 20mA |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.42)
通常の 4〜20mA で、断線に近い監視をする例
通常の 4〜20mA レンジでは簡易断線検出は使えませんが、下限検出と設定値を組み合わせると、似た監視ができます。取説の例では、4〜20mA で 2.4mA 未満を異常にしたいとき、設定値は (4.0−2.4)÷(20.0−4.0)×1000=100(10.0%)です。このとき上下限検出にすると、上限側は 21.6mA でも検出します(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.43)。
異常を検出したときの動き
- 「入力信号異常検出フラグ」(Un\G40) のそのチャンネルのビットが 1、入力信号異常検出信号(XC) が ON、ALM LED が点滅、「最新アラームコード」(Un\G2) にコードが入る(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.41)
- 異常のチャンネルは、異常を検出する直前のデジタル出力値とデジタル演算値を保持し、更新しなくなる。ほかのチャンネルの変換は続く(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.41・p.102)
- 入力が範囲内に戻ると、フラグや信号をリセットしなくても A/D 変換は再開する。ALM LED は点滅のまま。平均処理は再開後に初回からやり直す(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.41・p.102)
- 検出する周期はサンプリング周期ごと(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.41)
プロセスアラームでは ALM LED が点灯、入力信号異常検出では点滅と、光り方が違います。
クリアのしかた:入力が範囲内に戻ったあとでエラークリア要求(YF) を OFF→ON→OFF します。Un\G40 がクリアされ、XC が OFF、ALM LED が消え、Un\G2 もクリアされます(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.41)。
よく使う入出力信号とバッファメモリ|X0・X9/Y9・XE・XF/YF と CH1 のアドレス
ここでの X/Y の番号は、A/D 変換ユニットの先頭入出力番号を 0 にしたときの値です(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.97)。バッファメモリのアドレス(Un\G○○)はユニットの中の番号です。実機では、R60AD4 を装着したスロットの先頭入出力番号に合わせて読み替えます。先頭入出力番号は三菱PLC X/Y 入出力番号の計算ツール|スロットと点数から先頭・末尾の番号と K4X0 の範囲がわかる【iQ-R】で確かめられます。
入出力信号(X/Y)の抜粋
| 信号 | 名称 | 働き | ユニットラベル(取説の運転例) |
|---|---|---|---|
| X0 | ユニットREADY | 電源投入やリセットのあと、A/D 変換の準備ができると ON。オフセット・ゲイン設定モード中(変換は行う)と、ウォッチドッグタイマエラーのとき(変換しない)は OFF | R60AD_1.bModuleREADY |
| X8 | 警報出力信号 | プロセスアラームかレートアラームを検出すると ON | — |
| X9 | 動作条件設定完了フラグ | Y9 を OFF→ON→OFF するときのインタロック。Y9 を ON にすると X9 が OFF になり、X9 が OFF の間は A/D 変換しない | — |
| XC | 入力信号異常検出信号 | 入力信号異常を検出すると ON。機能が無効なら常に OFF | R60AD_1.bInputSignalErrorDetectionSignal |
| XE | A/D変換完了フラグ | 変換許可の全チャンネルが変換を終えた時点で ON。チャンネル別は「A/D変換完了フラグ」(Un\G42) の b0〜b3(R60AD4 では b4〜b15 は 0 のまま) | R60AD_1.bA_D_conversionCompletedFlag |
| XF | エラー発生フラグ | エラーが起きると ON。エラーの内容は「最新エラーコード」(Un\G0) に入る | R60AD_1.bErrorFlag |
| Y9 | 動作条件設定要求 | バッファメモリで変えた設定を有効にするとき OFF→ON→OFF | R60AD_1.bOperatingConditionSettingRequest |
| YF | エラークリア要求 | XF・XC と、Un\G0・Un\G2 をクリアする | — |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.97〜105・p.124、ユニットラベルは A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.34)
X1〜X7 と Y0〜Y8・YC・YE は使用禁止です(X1〜X7 はシステムが使用)(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.97)。
バッファメモリ(CH1)の抜粋
アドレスは CH1 の値です。CH2 以降は CH1 のアドレスに 200 ずつ足します(CH1 400/CH2 600/CH3 800/CH4 1000)(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.107〜110)。
| アドレス(10進) | 16進 | 名称 | 既定値 |
|---|---|---|---|
| 400 | 190H | CH1デジタル出力値(モニタ) | 0 |
| 402 | 192H | CH1デジタル演算値(モニタ) | 0 |
| 500 | 1F4H | CH1A/D変換許可/禁止設定(0=許可、1=禁止) | 0 |
| 501 | 1F5H | CH1平均処理指定(0〜4) | 0 |
| 502 | 1F6H | CH1平均時間/平均回数/移動平均/一次遅れフィルタ定数設定 | 0 |
| 504 | 1F8H | CH1スケーリング有効/無効設定(0=有効、1=無効) | 1 |
| 506/508 | 1FAH/1FCH | CH1スケーリング上限値/下限値 | 0 |
| 512/513 | 200H/201H | CH1警報出力設定(プロセスアラーム)/(レートアラーム) | 1 |
| 514/516/518/520 | 202H/204H/206H/208H | CH1プロセスアラーム上上限値/上下限値/下上限値/下下限値 | 0 |
| 522/524/526 | 20AH/20CH/20EH | CH1レートアラーム警報検出周期設定/上限値/下限値 | 0 |
| 528/529 | 210H/211H | CH1入力信号異常検出設定(0〜4)/入力信号異常検出設定値(0〜250) | 0/50 |
| 598 | 256H | CH1レンジ設定(0H〜FH) | 0H(パラメータで設定した値が既定になる) |
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.106〜110・p.141〜146・p.152〜154・p.160)
表の「設定」の項目は、バッファメモリに書いたあと動作条件設定要求(Y9) を OFF→ON→OFF して有効にします(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.141〜154・p.160)。
警報・入力信号異常・変換完了のフラグ(Un\G36〜Un\G40・Un\G42)はチャンネルごとのアドレスではなく、1つのアドレスの中でチャンネルごとのビットに分かれています(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.106)。また、バッファメモリの「システムエリア」と「モニタ」の項目には書き込みません。書き込むと誤動作のおそれがあります(A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.106)。
よくある質問(FAQ)
Q1. 入力レンジを変えたのに切り換わらないのはなぜ?
A. パラメータで入力レンジを変えたときは、シーケンサへ書き込んだあとにCPUリセットか電源OFF→ONをすると切り換わります。また、A/D変換禁止にしているチャンネルは入力レンジを変更できないため、先にA/D変換許可にします。バッファメモリの「CH1レンジ設定」(アドレス598)で変えるときは、動作条件設定要求(Y9)をOFF→ON→OFFして設定を有効にします。設定値が範囲外のときはレンジ設定範囲エラー(190H)になります。
Q2. 通常の4〜20mAレンジで断線を検出できる?
A. 簡易断線検出は使えません。簡易断線検出を使えるのは、入力レンジが4〜20mA(拡張モード)と1〜5V(拡張モード)のときだけで、4〜20mA(拡張モード)はアナログ入力値が2mA以下、1〜5V(拡張モード)は0.5V以下で断線と判定します。通常の4〜20mAレンジでは、入力信号異常検出の「下限検出」と設定値を組み合わせて、似た監視ができます。たとえば2.4mA未満を異常にしたいときの設定値は100(10.0%)です。
Q3. バッファメモリに書いた設定が効かないのはなぜ?
A. 確かめるところは2つです。1つ目は動作条件設定要求(Y9)です。A/D変換許可/禁止設定・平均処理指定・スケーリング設定・レンジ設定などは、バッファメモリに書いたあとY9をOFF→ON→OFFして有効にします。2つ目はリフレッシュ設定です。リフレッシュを有効にしていると、リフレッシュのタイミングでバッファメモリがリフレッシュ先の値で上書きされます。この場合は、リフレッシュ先のラベルやデバイスのほうを書き換えます。
Q4. デジタル出力値とデジタル演算値の違いは?
A. デジタル出力値(CH1はアドレス400)は、A/D変換して平均処理などをしたあとの値です。デジタル演算値(CH1はアドレス402)は、デジタル出力値にデジタルクリップ・スケーリング・変換値シフト・差分変換の処理をしたあとの値です。プロセスアラームはデジタル演算値を、レートアラームはデジタル出力値を監視します。スケーリング機能で換算した結果はデジタル演算値に入ります。
まとめ
R60AD4 は 4ch・電圧/電流の A/D 変換ユニットです。ユニットパラメータは基本設定・応用設定・割込み設定・リフレッシュ設定の4区分で、パラメータを書き込んだら CPU リセットか電源 OFF→ON で反映します。
- 入力レンジはチャンネルごとに選ぶ。A/D 変換禁止のチャンネルはレンジを変更できない
- 使わないチャンネルは A/D 変換禁止にすると変換周期が短くなる(80μs×変換許可のチャンネル数)
- 平均処理はサンプリング・時間平均・回数平均・移動平均・一次遅れフィルタの5種類から選ぶ
- スケーリングの結果はデジタル演算値(Un\G402) に入る。上下限値は −32000〜32000、既定値は 0
- プロセスアラームはデジタル演算値、レートアラームはデジタル出力値を監視する。どちらも X8 で知らせる
- 簡易断線検出は拡張モードのレンジだけ。通常の 4〜20mA は下限検出と設定値で似た監視をする
- バッファメモリで変えた設定は Y9 を OFF→ON→OFF して有効にする。リフレッシュ有効時はリフレッシュ先を書き換える
- X/Y とバッファメモリは先頭入出力番号 0 のときの値。CH2 以降のアドレスは 200 ずつ足す
(出典:A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編) p.14・p.20・p.33・p.40〜42、A/D変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編) p.16〜23・p.33〜43・p.81〜85・p.97〜110)
お使いのユニットの細かい値やエラーコードの処置は、お手元のユーザーズマニュアルの該当ページで確認してください。
参考資料
- MELSEC iQ-R アナログ−ディジタル変換ユニット ユーザーズマニュアル(スタートアップ編)(SH-081230・三菱電機)
- MELSEC iQ-R アナログ−デジタル変換ユニット ユーザーズマニュアル(応用編)(SH-081231・三菱電機)
